新着情報 / トピックス

トピックス_中国_中国石油化学工業連合会の記者会見_2023年動向と課題2024.02.07

中国石油化学工業連合会が、2月1日に北京で“2023年の石油・化学産業の実績と2024年の展望”に関する記者会見を開きました。副会長の傅向升により丁寧に説明されています。

傅向升:2023年石化行业成绩来之不易,2024年“以进促稳” (cpcif.org.cn)

 

概要は以下のようです;

・2023年の石油化学産業の営業収入は15.95兆元(対前▲1.1%)、総利益は8,733.6億元(▲20.7%)、 輸出入総額は9,522.7億ドル(▲9.0%)と利益面で低調であった。

・低調の原因は、工場出値の下落(対前▲10.2%)であり、“生産・販売を増やしても利益が増えない” 状態となっている。利益では、基礎化学品(▲51%)、農薬(▲62%)、化学品(▲31%)が悪い。

・規模の拡大を重視する伝統的な思考が、基礎化学品等の深刻な生産能力過剰の状態を産み出している。一方ハイエンド製品は供給不足の状態であり、“ローエンド余剰、ハイエンド不足”の状態である。

・石炭化学産業は中国の利点であるが、石炭からのオレフィン生産等への高次製品への移行が躓いている。

・2024年は世界的に見て不確定要素が多くある中で、エネルギー変革、グリーン化・低炭素化が加速す。

・石油化学産業の今後の方向性として、“イノベーション能力の強化”、“過剰生産能力の解消”、“専門化等による中小企業の育成“、”ドイツの手法を学ぶ“こと等が挙げられています。

・特に“過剰生産能力の解消”が急務であり、もはや基礎化学品等の分野だけでなく、1,4-ブタンジオール、EVA(酢酸ビニル重合体)等の多くの製品に対して建設中及び申請中の生産能力は驚くべきものであり、予定通り生産を開始した場合、国内市場を満たすのみならず世界の総消費量を越えるものもある。

以上